子どもたちと、マラウイの未来のために 「マラウイ トリップ」旅行記 後編(ビタミール編)

ニュースキンが取り組む社会貢献活動の一つ、マラウイ支援。一時的な食糧支援ではなく、継続的な雇用を創出/ビタミールとは<後編>

 ニュースキンがさまざまな形で支援を行っているマラウイ。どのような人々にどのような形で現地へ支援が行われているのか、実際に目にして体験できるのが、ニュースキンの「マラウイ トリップ」です。

前編に続き後編では、ニュースキンのビタミールが生産されている現地の工場と、ビタミールを受け取っている子どもたちに会いに行ってきます。

Day 4 「CBCC」訪問。−−「つくる、配る、たべさせる」

 今日の訪問先は、世界的なNPO団体「フィード ザ チルドレン」 がマラウイ各地1,000ヵ所以上に設置しているコミュニティ ベース チャイルドケア センター(地域密着型チャイルドケア センター/以下CBCC)。ニュースキンは、フィード ザ チルドレンと協力し、1日あたり10万人もの子どもたちにビタミールと呼ばれる食糧を届けています。

 ビタミールは、ニュースキンのブランドパートナーやショッピングメンバー、そして社員が購入し寄付されています。毎月、みなさんが購入・寄付した分だけのビタミールが製造され、最後にここで、子どもたちの笑顔の源となるのです。

 ビタミールを受け取る子どもたちの様子を見ていると、「ああ、これは給食だ!」と気づきます。そう、CBCCは、簡単に言えば3~5歳児を対象とした「給食付きの保育園」。

 集団生活から衛生習慣 、さらには読み書きや英語なども身につけながら、給食として豊富な栄養のビタミールを食べられる。十分な食事を摂ることができない子どもたちとその親にとって は、本当に本当にありがたい存在なのです。

 もっともっともっと、こんな弾ける笑顔を増やしたい。きっと、この子どもたちがマラウイの明るい未来をつくってくれる。そんなことをイメージすると何だかワクワクしてきます。そのために、私たちにできることは何だろう。考え続け、行動し続けていきたいと思いを新たにしました。

Day 5 グッバイ、マラウイ。チェワヤ村、ビタミール工場訪問

 長かったマラウイの旅も、今日が最終日。目的地に向かいながら、マラウイの人々の暮らしを垣間見ます。

 道路を走っていると、こんな「お店」にたくさん出会います。農村に比べればインフラが発達している地区ですが、持ち運びができる照明がたくさん売られているところを見ると、電気が通っていない家庭が多くあることが伺えます。物質的な生活水準は決して高くありません。

 この日の最初に訪れたのは、チェワヤ村。ニュースキンジャパンの支援で行われている農業教育支援「チルドレンズ ブライター フューチャー フォー マラウイ(以下CBF)」のモデル地区に選ばれているところです。SAFIのノウハウをモジュール化し、効果的に広める支援がここで行われています。政府が雇用する農業指導員(AEDO)を通じてマラウイ各地の農村に届けるプロジェクトなのです。

 チェワヤ村では、肥料のつくり方や畑の管理手法など、農業の生産性を飛躍的に向上させるためのさまざまな知識を身につけることができます。プロジェクトの成果は一目瞭然。上の写真のトウモロコシ、左はトレーニング実施前、右は実施後のトウモロコシです。大きさが全く違います。これには、日本からの参加者もびっくり!

 CBFプログラムでは、SAFIのカリキュラムに基づいた知識を、より多くのファーマーに届けることができる仕組みになっています。これまで5年間、累計で4,272世帯に農業トレーニングを提供してきました。この取り組みが広がれば、マラウイの村々を効果的に豊かにしていくことができるのです。

 次に訪れたのは、CBCCで子どもたちの給食になっていた「ビタミール」を現地生産している工場です。1日あたり約10万食が配布されているビタミールは、すべてこの工場で生産されています。現地生産することでなんと400人もの雇用を生み出している、というのも驚きの事実。

 主な原材料となるのは、トウモロコシや大豆などの穀物類。これもまた、マラウイの農家がつくったものです。農業学校SAFIの卒業生も、原材料を納入しているとのこと! マラウイで生産されたものをマラウイの人が食べる、「地産地消」を通じて現地経済を活性化させています。

 製造工程は、シンプルかつ合理的です。衛生面にも、十分な注意が払われています。不純物の分離、焙煎、冷却、ブレンド、袋詰めなどの工程を経て、ビタミールが完成します。

 袋詰めの直前に、「ビタミール ミックス」という、ニュースキンが開発した栄養成分を混ぜ合わせます。育ち盛りの子どもたちに欠かせない大切な栄養素を地元で育てられた穀物類と組み合わせることで、ビタミールが完成するのです。

 現地の雇用を生み、現地の農家を助け、現地の子どもたちに栄養を届ける。ビタミールは、単なる食糧支援ではありません。マラウイの未来に明かりを灯すための、壮大な仕組みづくりの1つなのです。

 できたばかりのビタミールを試食させていただきました。砂糖で甘味をつけたビタミールは、トウモロコシの香りが香ばしく、本当においしい! これが、もっとたくさんの子どもたちに届きますように。

 マラウイトリップ、最後の訪問先は、ビタミール工場に隣接する孤児院です。マラウイでは、エイズなどで親を亡くした孤児が100万人以上いるとも言われています。

 そんな孤児たちを受け入れ、育てているのが、こうした孤児院なのです。もちろん、子どもたちに大切な栄養を届けるビタミールも食事として提供されています。

 日本をはじめ、世界各国からやってきたゲストをもてなすために、子どもたちが歌や踊り、詩の朗読など、心温まるパフォーマンスを披露してくれました。いやいや、かわいいのなんのって。

 そして、日本からもってきたギフトをプレゼント。喜ぶ笑顔を見ると、本当に嬉しくなります。

 子どもたちと校庭で一緒に遊ぶ、楽しい時間も過ごすことができました。ふと思い出す、子どもの頃のなつかしい感覚。こうして、マラウイでの長い旅路が、優しく、ゆっくりと終わりを迎えたのでした。

 参加者の1人が印象に残ったこととして、こんな話を聞かせてくれました。彼いわく、私たちをニュースキンの関係者だと知った現地の人から「継続して支援をしてくれるニュースキンは、本当にありがたい」と感謝の言葉を伝えられたそうです。

 マラウイには支援のために短期間のボランティアで人がやってくることはよくあるけれど、いくら支援してくれる人が集まっても、短期間ではこの国の貧困を根本的に解決することは難しいのです。実際に学校などの施設をつくっても、現地の力だけではそれを運用することができず、施設そのものが取り壊しになってしまったこともあるのだとか。その中でも、1つの企業として継続した支援を行っているケースはあまり多くないそうです。

 将来的にはマラウイがビタミールを送らなくても自立して生活できる国になるよう、ニュースキンはこれからも継続した支援を行っていこうと思います。

 私たちを迎えてくれた、すべての方々に、深く深く感謝します。本当にありがとう。また、会いに行きます。

 ニュースキン製品の売上利益の1%が、マラウイへの支援活動などを行うForce for Good基金に寄付されています。
また、ニュースキンでは、会員や社員により購入・寄付された栄養食「ビタミール」を子供たちに届けるプログラム「ナリッシュ ザ チルドレン」に取り組んでいます。

ニュースキンの社会貢献活動を知りたい方は、こちらへ。

force for good

カテゴリーFFG

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